
(な、なんだろう・・・めちゃくちゃガン見されてるよ!僕。えーなんかしたっけ?いや、何もしてない!
あ、いやこの間寝てるこの子にちょーーーとだけ、キスしたぐらいだし。そういやなんでそんなことしたんだっけ?
あー、たしか堂島さん家で飲んで酔っ払ってて、そいでコイツにいたずらしてやろうと部屋にお邪魔したんだよな。
そしたら、コイツ寝てるんだもん。すんごい無防備なんだもん。ありゃ、襲わない方が失礼だよ。いやいや、違うよ?僕、別にそっちの趣味とかではないよ。ただ、ただね。なんかこう、寝てる時のこの子顔がすんごくあどけないといいますか、野郎相手に使うような言葉じゃないと重々承知してますが、か、可愛くなくもないと申しますか。
いやいやいや無いね!無い無いと思いつつもうっすら開いた唇にキスしたわけで・・・あれ、まさか僕、この子のことが、いやそんなまさか。だってコイツ男よ?しかも僕の嫌いなガキよ?でもガキは嫌いだけどコイツは嫌いじゃないんだよ・・・恐ろしいことに。そうか・・・彼女いない歴=人生の半分以上の僕もついにそっちの道へと旅立つ時がきたわけだ。それならそうと、こんな悠長に見つめ合ってる場合じゃないぞ。コイツ、老若男女問わずモテるからな。
よし!!!早速告白だぁああああ。当たって砕けろぉおおおおおお。
・・・・いやいや砕けちゃ駄目だめだろ!ううーー野郎相手にどうやって攻略してくべきかさっぱりわからん。
・・・やっぱり当って砕けるしかないのか。こう潔くきっぱりと)
「好きです。足立さん」
(そうそう。こんな感じで!
いや待てよ、しかしそれではあまりにも率直すぎて引かれる恐れも・・・。もっとこう遠回り気味に)
「あなたのことがずっと気になってました」
(あ、それでもいいかもね!君のこと気になってたんだよ、僕。え、足立さん・・・もしかして俺のこと・・・
みたいな。あーこれでいいんじゃないか?あとは告白の日取りだけど・・・大安吉日に・・・)
「・・・・あの、そろそろ俺の告白に気づいてください」
この後、2回ほど告白してやっと気づいてもらえました。
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